2012年4月15日日曜日
amazon Kindle DX 見て、高解像度機について思ったこと
近所の中古ガジェットショップ Cex に KindleDXがありました。初めて見ました!
KindleDXは米国のみの販売なので、米国からの輸入品が売却されたものかな。
1st Gen 初代機なので、高コントラストで画面書き換え早いPearlパネルではない。
中古価格£145 (約18600円)
写真のkoboは タッチの前機種 Wi-fi。 これも実機を初めて見たけど白コントラストが凄い!?
高解像度電子ペーパーには興味ある・・・・・けど・・・も、、
高解像度パネル搭載の新機種が発売されても、自分には使いこなせないかも・・と思いました。
例えば、KindleDXよりちょっと凄い UXGA (1200 x 1600 px) の電子ペーパー端末が発売されたら?
ということで、考えてみました。
1)自炊コミック・自炊小説がより鮮明に表示されるのは美しい、素晴らしい!
→ 当然ですね。 もし、Kindleのように、全画面表示できずに常時システム情報表示として利用される領域が存在するとしても、縦1400pxもあれば結構美しい描画ができるはず。 例えが乏しいですけど、鉄腕アトムのように台詞が小さい活字ものとか、ナニワ金融道の緻密手書きや背景のエロメッセージ なんかも、綺麗に表示できますね。
2)1冊当たりのファイルサイズ4倍!
→ UXGA(1200x1600 px)は、Kindle4などSVGA機(600x800)の4倍画素。大雑把に言うと、自炊コミックのファイルサイズが4倍になります。 SVGAでの自炊読書用作ったデータが、1冊20メガのものは80メガに、 1冊50メガのものは200メガバイトに。 端末にSDスロット搭載が必須か。 SDHCだったら32GBが上限。
3)表示処理の重さも4倍!
→端末は、 画像zip、もしくはJPEG画像が埋め込まれたPDFから1ページずつデータを取り出すわけです。1ページ当たりのファイルサイズも4倍です。UXGA端末が、SVGA機と同じCPU、チップだったら、、1ページのデータ取り出し時間4倍です。 PCから端末(またはSDカード)へ自炊データを転送する時間も4倍かかりますね。
4)CPU処理4倍重い!
→
・JPEG,PNG とは画像ファイル
・ZIP とは圧縮ファイル
は皆さん知っていると思いますが、より詳しく言うと、
・JPEG、PNGは 『画像データを圧縮保存したファイル』
・ZIPは、『複数の圧縮画像データファイルをまとめて、さらに圧縮格納もできるファイル』
です。
ZIPコミックを閲覧する際、読書端末は、zip圧縮されたファイルから、
JPEGファイルを取り出す →
JPEG圧縮を解凍(復調・デコード)して、UXGA端末用の表示画像を作る
(データがUXGA解像度でなければ拡大・縮小処理も)
という処理をするので、その処理時間がSVGA端末の4倍かかりそうです。
最近の一般的なPCでUXGAのJPEG画像を表示する際、ダブルクリックで殆ど待ち時間なしで表示されるのはCPUが高性能だからです。 デジカメでシャッターを押してすぐに撮影画像がJPEGで保存されるのは、そういう用途に設計した画像処理回路が内蔵されているからです。
5)バッテリ消費多くなる
→これは4倍にはなりませんが、電子ペーパーの書き換え画素が多い、読み込みデータ量が多い、表示画像生成のデータ処理量が多い ということは、バッテリをそれだけ多く消費します。 前にも書きましたが、StoryHDのXGAパネルは、Kindle4のSVGAパネルよりバッテリ消費が多いはずです。それがUXGAになったら、2000mAバッテリを搭載していてもバッテリ切れによる充電頻度が多くなると思います。
画面サイズが大きければその分本体重量も増えるし、大容量バッテリ搭載したら、それも重量アップ。
電子ペーパーは表示を続けるだけ なら、電力を殆ど消費しないらしいですが、 CPU酷使、画面書き換えを頻繁に行ったらバッテリ消費しまくりです。
4倍だとしたら、SVGA機では 0.3秒 だったページ送りが 1.2秒 になるワケですね。 もちろん、それ以下かも、それ以上かもしれませんが。
「自炊スキャン小説を読む」 だけなら、ページ書き換えに多少時間かかっても、私個人的には許せるのです。 が、「自炊コミックを高解像度で読む」には、私個人的にはページ書き換え速度のサクサク感が必須であり、そのためには CPUというかGPU的チップを搭載してなければだし、次ページがパッと表示されるためには先読み&バックグランド処理が必用で、高解像度に耐えうる大容量メモリが必用で、前ページ画像にもサッと戻れるには、さらにメモリが必用であり・・・。
iPad2からiPad3の高解像度に伴って、バッテリ容量が7割増し、グラフィック描画チップ性能強化、内蔵RAMは512Mから1GB と強化されているように、 UXGA電子ペーパー端末にも、高画素データを快適に扱うための回路設計の強化がなされないと、単に、「高画素のUXGAパネルを既存ハードにくっつけ た」だけでは、モッサリ遅すぎで快適読書できないと思います。 UXGA解像度ではない画像データを表示する際に、美しい拡大縮小処理(高品質双三次補間)やって欲しいと望むとGPUが必用だろうし。
そんなワケで・・
もし、高解像度パネルの電子ペーパーが発売されても、サクサク動作しないなら、私にはストレスで使いこなせないかなぁと思うのです。
【高解像度パネル・外部SDHCスロット(できればSDXC)・高速CPU・画像処理GPU・大容量RAM・大容量バッテリ・日本人的に使い易いファームウェア】
そんな電子ペーパー端末、販売価格いくらになるのでしょうか。
結局、iPad3だよな。。 となります。
液晶タブレットは電子ペーパーと違って、同じ画像を表示し続けるだけでもLCD画素点灯維持、バックライト等電力消費がありますけど、 GPU・CPUが高性能な分、表示画像生成のための電力・時間(燃費?)はイイのかもしれません。
サクサク感、これ重要ですよね。 同じ読書時間でも、iPad3ならサクサク表示できるから100ページ読める、しかし、高解像度電子ペーパーでは動作も表示もモッサリで50ページしか読めない・・では、困ります。。 コミック利用だと、電子ペーパーの白黒反転を見る頻度も多くなり・・。
読書端末と言うよりは、「画像ビューア端末」として設計されたものでないと、、私の用途では使いこなせないかな。
産経新聞アプリのように、紙面レイアウトの画像をじっくり時間かけて読みたい人とか、
逆に、携帯需要を考えずに、デスクトップの液晶ディスプレイ的な高画素電子ペーパーの外部モニタなら、厚さ、重さに拘らずに発熱するGPU付だとしても需要あるんじゃないかと。
でも、液晶タブレットより安くないと・・ダメか。 難しいすね。